やわらかな物語たち📖ひと(小野寺史宜)譲り続けたその先に・・

こんばんは。実は今腰を痛めているたぬきです。疲れが溜まっているのでしょうか。今日は、疲れを癒してくれるような本を紹介します。本って時々、「こんな人、本当にいるのかな」と思わせてくれる人物を連れてきてくれますよね。
今回紹介する『ひと』(小野寺史宜)も、そんな一冊です。

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ひと (祥伝社文庫) [ 小野寺史宜 ]
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何でも人に譲ってしまう主人公

主人公は、何でも人に譲ってしまう人です。
主人公がコロッケを譲るところから話が始まります。人の希望や主張に気づくと、つい譲ってしまう主人公。最初は「損ばっかりしてるな、この人」と思いました。

物語は、そんな小さな「どうぞ」の積み重ねで進んでいきます。
一見すると主人公はずっと“受け身”で、自分を犠牲にしているようにも見える。
でもその一つひとつが、実は“人とのつながり”を作っていたんだと、後半になるにつれてじんわり伝わってくるんです。


一推しポイント

この物語の一押しポイント
それはやっぱり、主人公のラストのセリフ。最後の頁のたった一行

それまでずっと人に譲ってばかりだった主人公が、どうしても「譲れないもの」を見つけた。
その瞬間があまりにもやさしくて胸に残ります。

ここはぜひ実際に読んでほしい部分です。

自分を押し出すのが当たり前の時代、
譲ること、引くことが“損”に見えてしまうこともあるけれど、どうしても譲れないものがひとつだけでもあるなら、人はきっと、ちゃんと自分として立っていけるのだと感じました。

こんな人におススメ

  • 他人の気持ちを優先しがちな人
  • 自分の「好き」を大事にしたいと思っている人
  • やさしい余韻の残る物語が好きな人

あとがきのような、ひとこと

もしあなたが、誰かに何かを譲って「ちょっとだけ寂しい」って思ったことがあるなら、この本は、きっと心の奥でそっとあなたを抱きしめてくれる気がします。

私にとっても、何度も読み返したくなる「静かな強さ」を教えてくれる一冊になりました。

あと、揚げたてコロッケが食べたくなります。

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