今を綴った一冊📚『教育崩壊』(妹尾昌俊)教員が足りないって、そんな話じゃないんだよ

こんにちは!たぬきです。「教員の成り手が減っている」
「採用倍率が過去最低を更新」
そんなニュースを、最近よく目にします。

でも、現場の教員はきっと思っているんじゃないでしょうか。
「そんなこと、ずっと前から分かってた」って。

試験日程を早めたり、説明会を開いたり、そういう手当てがまったく無意味だとは言いません。
でも、それだけじゃ根本は何も変わらない。


『教師崩壊』という本を読んで

妹尾昌俊さんの『教師崩壊』という本を読みました。


この本では、今の学校に迫る「5つのクライシス」が紹介されています。

  1. 教師が足りない
  2. 教育の質が危ない
  3. 失われる先生の命
  4. 学びを放棄する教師たち
  5. 信頼されない教師たち

読む前から何となく感じていたことが、データと根拠を持って示されることで、ものすごく説得力を持って胸に刺さってきました。


教員の“見えない残業”

1年前の宮崎日日新聞に、この本の中で紹介されていた、西村祐二先生の「指標」が掲載されていましたので、一部抜粋します。

2022年度の教員勤務実態調査に基づくと、授業期間中の平均残業時間は、
小学校で月約64時間、中学校で約83時間(持ち帰り仕事含まず)
これは教職調整額が少なくとも30%以上に相当するレベル。

いま教員に支払われている「教職調整額」は、月給の4%のみ。

これは「給特法」という法律に基づいています。
つまり「残業代を払わない代わりに4%分払うから、それで我慢してね」という制度です。

でも……実態は4%どころじゃない。
とてもじゃないけど、割に合っていません。


「定額働かせ放題」はもう限界

給特法は、時代に合っていない。
どんなに仕事を増やしても、払う金額は変わらない。
だから仕事は増える一方。

冗談じゃない、と思います。
もし残業させるなら、ちゃんと払ってほしい。
払えないなら、無駄な業務を削るべきです。

この「定額働かせ放題」こそが、今の教員のなり手不足の大きな原因ではないかと、私は思います。


私たち自身も、声をあげていかねば

教員になって35年近く経ちます。
ICTが進み、昔に比べれば便利になったはずなのに、忙しさは今の方が断然ひどい

「スクラップ&ビルド」と言われますが、
現場はスクラップされないまま、ビルドだけがどんどん積み上がる毎日です。

最近は定年延長の話もありますが、
給料は下がる、業務は変わらない、それなら「もういいかな」と思ってしまうのも正直なところです。

📌たぬき的・ぐっときたメモ

  • 「便利になったのに、忙しさは増している」という現場のリアル
  • 給特法のままでは、働き方改革なんて絵に描いた餅
  • 教師不足の原因は「やりがい」ではなく「報われなさ」
  • 定年延長より「今の働き方」を変えてほしい
  • 私たち自身も「当たり前」に慣れすぎないように声をあげたい

最後に

もっと多くの人に、教員の働き方の実情を知ってほしい。
そして、私たち教員自身も、「変えたい」という気持ちを外に出していくことが必要だと感じています。

この本を読んで、私は少し勇気が出ました。
働きすぎが当たり前じゃない社会になりますように。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。




プロフィール
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たぬき

こんにちは、たぬきです。
高校で国語を教えながら、学校図書館の運営もしています。
本のこと、野球のこと、ゲームのこと…
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